コロナクライシスの住宅ローンをどう考える? part1
株価は落ち着いたが雇用は悪化・ボーナスも
大丈夫そうだけど、なんとなく感じる「不安」
ロックダウンが解除されてから1か月になりました。
日銀の大幅な金融緩和と政府の大規模経済政策の発表で株価は一時期にくらべれば落ち着いた動きになっています。
しかし、一方で6月30日発表の今年5月の雇用関係の指標は前年同月対比殆ど悪化の結果となっています。
また、すでに大手企業でも倒産が報じられ、今年の夏のボーナスも大幅な減額がアナウンスされているところもあります。
今後コロナ禍がどうなっていくかは予想できません。
景気に関しても先述の景気刺激策やワクチン開発により今年後半には回復という楽観論から、財政状態の悪い国によるデフォルト(借金をスケジュール通り返さないこと)発生などによるさらなる景気後退という悲観論まで議論百出です。
私自身は内部留保の厚い日本は他国ほどではないにせよ、世界的な大規模景気後退の影響は避けられないと考えています。
悪くなることを想定しておきましょう
コロナ禍とはスケールが違いますが、かつて【バブル崩壊】 → 【勤務先の銀行が破綻】という惨事を経験した者として言わせて頂ければ、本当に先が見えない時には悪い方のシナリオで考えておいた方が、何かあった時のダメージを少なく出来ると確信しています。
バブル崩壊時の銀行で
当時勤務先の中でも口には出さずとも銀行が危険な状態であることがわかっていた人は少なくありませんでした。
しかし、「実際にそうなった時にどうするか?」まで考えていた人は少なかったと思います。
私自身は転職すると決めて活動していたので、破綻後1か月で次の就職先が見つかりましたが、決まるまでの間は、「この先どうなるかわからない中でも預金の取り付けに対応しなければならない」といった精神的な負担は大変なものでした。
子どもが生まれたばかりで、住宅ローンを抱えていた同僚はなおさらで、「休みの日、いつの間にか手が震えている」といった話も随分聞かされました。
安心のためにできる身近なこと
住宅ローンを見直しておきましょう!
先の同僚とはもう連絡もとっていませんが暫くして銀行以外に転職し、恐らく平穏な生活を送っていると思います。彼が一番の不安だったのが住宅ローンでした。
本当は家計全般を見直すのが一番のリスクコントロールになるのですが、この先長期間支払いをしなければならない住宅ローンを見直しておくだけでも精神的な負担は減らせると思います。
次回は元銀行員が伝える住宅ローン見直しの3つのステップをご紹介します。