消費増税とリフォーム
行方不明だった太陽が戻ってきました。と思えばこの暑さ。
記録的な日照不足の関東です。天候不順による農作物への影響はすでに出始めていて、かなり野菜が高騰しているとの報道を目にします。
昨年は猛暑、今年は冷夏?猛暑?振り回される私たち。しかし、自然の前ではあまりに無力です。
増税前最後のチャンス?
さて、
10月の消費増税に向けて建築関係の業者さんは、特にリフォーム工事の取り込みに余念がないようです。今年の3月末までに契約済みであれば増税の予定されている10月以降の引き渡しでも8%のままですが、引き渡しが10月以降となると10%になってしまうため、“増税を避けるなら”、売込みから工事詳細決定、材料等手配などを勘案すると今ぐらいが最後のチャンスかもしれません。
そもそも持ち家を保有するにはどのような費用がかかるのでしょうか。列記してみると
固定資産税
掃除用洗剤、補修用キット、吸気口フィルターなど
排水管洗浄費
ガス給湯器、風呂釜、トイレなど水回り交換
火災保険
外壁塗装
庭木剪定
シロアリ駆除
管理費、修繕積立金
10)住宅ローン
このうち1)から5)までは戸建てマンション共通。5)から8)は戸建て。9)はマンション。10)は借入者といったところかと思います。
この中で一番大きいのは当然10)の住宅ローンですが、9)も毎月必ず出ていくもので、見落とされがちです。7)も大体半年に一度で同様でしょうか。3)、4)6)は10年以上経過後。完全に見落とすのは1)と少額でも確実にかかる2)ですね。
これは新築でもリフォームでも参考になさって下さい。結構バカにならない金額になる筈で、住宅ローンをお借り入れになる方は“返済比率”の中に組み込んでもよいかと思います。
リフォームに話を戻すと消費増税があるからリフォームを急ぐという考え方には、私としては反対しておきます。
確かに2%の工事代金アップは、例えば浴室関係の工事で1百万円程度かかるとすれば2万円も違ってくるのですが、工事によっては次世代住宅ポイント制度や自治体からの補助金を受けられるものもあります。要はきちんと調べてからでも遅くないと思うのです。
そうは言っても例えば床の完全フラット化や手すりの増設といった老後対策は、あまり遅いと工事への対応は年々面倒になります。
ここからは私の考えですが、人件費が上がる可能性は他の産業に比して高いのではないかと考えています。
なぜかといえば、元々建築関係の求人倍率は高いのですが、近年は外国籍の方が増えていたのでそう大きく上がることはありませんでした。しかし他国でもっとよい条件を出すところも出てきており、そのうち本当に集まらなくなった場合にはさらに人件費が上昇してしまうのではないかと少々危惧しています。
参考にしていただけましたら幸いです。