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入っていれば安心で入っていないですか?正しい保険の考え方

遅まきながら最近の台風により被災された方々にお見舞い申し上げます。

私の自宅近隣でも近くのゴルフ練習場の鉄塔が倒壊。

千葉のゴルフ場とは違って、幸い近隣家屋への被害はありませんでしたので殆ど報道されませんでした。

FPとしては、このような事態になると、どうしても金銭的な部分にフォーカスをして物事をみてしまいます。

台風のおかげでこの練習場の場合には

①倒れた鉄塔の撤去 ②修復の費用 ③工事完了までの売上がない

という金銭負担が生じることになりました。

【自分のお財布を年齢や環境を合わせて総合的に見てみると見えてくる医療保険の必要性】

話変わって先週コーチをしている自動車部の合宿に行ってきましたが、後輩の一人から医療保険の加入の是非、保険金額の妥当性について相談を受けました。30手前の独身貴族、収入もそれなりにあるし、必要性は低いのでは?と回答しておきました。

【損害保険の考え方は医療保険とはことなるのか?】

対物の損害保険と人に係る医療保険という違いはありますが、“保険”に対する考え方は実は全く一緒です。少し長いのですが広辞苑の保険の定義が分かりやすいので、その一部を引用します。

人の死亡・災害などの偶発的事故の発生の蓋然性が統計的方法その他によってある程度まで予知できる場合、共通にその事故の脅威を受ける者が、あらかじめ一定の掛金(保険金)を互いに拠出しておき、積立金を用いてその事故(保険事故)に遇った人に一定金額(保険金)を与え、損害をてん補する制度。

一番分かりやすいのは自動車保険でしょうか。仮に交通事故を起こしてしまった場合には億円単位の損害賠償を求められるケースも多々あります。それだけのお金を直ちに支払うことが出来る人はそう多くはなく、最低でも自賠責保険と呼ばれる法律で加入が義務付けられている保険や、加えて任意の自動車保険に加入されるのです。

(他にも色々なリスクがありますが)冒頭の練習場の内側に鉄塔が倒れた場合だと、1本あたり約3百万円撤去費用がかかるようです。インターネットで検索する限りゴルフ練習場の強風による鉄塔崩壊というのは殆ど例がないようですが、ゴルフ練習場向けの損害保険には風害補償も含めることが出来るそうなので、当該練習場がそういった損害保険に加入していれば撤去修復に関する費用は、(全額ではないかも知れませんが)補償されることになります。

同じくゴルフ練習場で鉄塔が倒壊して近隣住宅に損害を与えてしまった千葉県市原市のケースでは、どうも保険をかけていなかったようです。保険を掛けるかどうかは経営者にとって安心が増す代わりにコストアップであり、ましてや今回のようなことは稀なケースになりますから、かなり頭の痛いところではあります。

これに比べると30手前独身貴族の後輩の場合はかなりシンプルで、組合健康保険制度に高額療養費制度という所得額と医療費によって毎月の支払う金額の上限が決まっているという、実は大変有り難い制度があります。

いえ、これは後期高齢者医療保険を含めすべての公的健康保険にあるものです(後期高齢者の場合は高額介護合算療養費と言います)。確かに例えば差額ベッドや保険適用外の治療などはカバーできないのですが、後輩の場合にはさすがに加入した医療保険の保険金額程度の預貯金はありますので、払い込む分だけムダであると判断できるのです。

ほんの二例ですが保険の考え方をご紹介いたしました。保険には様々な要素を勘案してから加入をお奨めします。勿論よろしければ私がお手伝いさせて頂きます。


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